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[2021年06月30日]

産業廃棄物のマニフェストとは?マニュフェストの役割を解説します

産業廃棄物をきちんと処理をして、不法投棄の防止を目的として始まった「マニフェスト制度」について一般の方々にどのような仕組みで処理の管理されているのかを解説いたします。

 

マニフェストとは

マニフェストとは、排出事業者が廃棄物の行方を把握するための伝票です。

正式名称を「産業廃棄物管理票」と言い、産業廃棄物を処理業者へ委託する場合、法律でマニフェストを交付することが義務付けられています。
マニフェストの発行は委託先の運搬業者が用意するケースが多くありますが、発行すべきなのは排出事業者の方です。産廃に関する知見が無かったり、手書きの項目など面倒な作業が多いこともあって排出事業者にとって負担となる為、それを代行する運搬業者が多いのです。
昔は顧客獲得の為にサービスで行っていましたが、最近はそれがスタンダードになりつつあります。

 

マニフェスト制度の始まり

マニフェスト制度は1990年に環境省の指導によって始まりました。
高度経済成長による大量のゴミ問題が深刻になり、処分地の不足やコスト面から不法投棄問題が起こる様になり、土壌汚染、異臭、山中への大量投棄よるなだれなどの問題より、1998年12月より全ての産業廃棄物に対してマニフェストの使用が義務付けられました。

 

マニフェストの使われ方

どのようにマニフェストを使用するのか。 実際の流れをご紹介します。

 

1)廃棄物の発生

 

 

排出事業者はマニフェストを産業廃棄物協会で購入し、必要事項を記入します。

 

 

2)排出事業者から収集運搬業者へ

 

 

排出事業者はマニフェストを収集運搬業者へ渡します。収集運搬業者はA票を排出事業者へ、残り6枚の伝票は廃棄物と共に次の工程へ と進みます。

 

 

3)収集運搬業者から中間処分業者へ

 

 

収集運搬業者は中間処理業者へ廃棄物を運びます。処分業者はB1票とB2票を収集運搬業者へ。収集運搬業者はB2票を排出事業者へ送付 することで、「運搬が終了しましたよ」と報告します。残り4枚の伝票は廃棄物と共に次の工程へと進みます。

 

 

4)中間処理終了

 

 

廃棄物は選別・リサイクルなどの中間処理の工程へ。中間処理業者は処理が完了した証明として、C2票を収集運搬業者へ、D票を排出事業者へ送付することで報告します。C1票は中間処理業者の控えとなります。E票は最終処分が終るまで中間処理業者が保管します。

 

 

5)最終処分終了

 

 

最終処分業者は処分が終了したら、中間処理業者へ報告します。中間処理業者はE票を排出事業者へ送付をもって最終処分が完了したと報告します。

 

 

重要な2項目

これらを厳正に管理することによりゴミ問題を解決しようとしたのです。

・産業廃棄物が適切に処理されたかどうか
・産業廃棄物の処理の流れを記録に残す

 

まとめ

決してゼロにならない産業廃棄物を適正に処理をして、可能な限り再使用することが重要な課題になってきます。

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