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[2021年05月31日]
環境問題は1人1人が知る事から始まります。
皆さんは漠然と捉えていませんか?
環境問題と問題視されている何かを正確に説明できる方は相当勉強熱心な方だと思います。
「正直そもそも環境問題ってよく分からないし、日常生活にはあんまり関係ないなあ…」なんて思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし環境問題には様々な要因や種類があり、そのほとんどは私たち人間が利便性を追究したことによる代償と言っても過言ではありません。
「人がより生活しやすい社会になるために」と思うことは決して悪いことではありませんが、私たちが生きる上で何よりも大切にすべき地球環境が壊れてしまっては元も子もありません。
日常的にできる環境への配慮や心掛けを知るためにも、今回は環境問題の具体的な種類や要因などについて一緒に見ていきましょう。
環境問題の本質とは
環境問題の意味を明確に定義することは難しいのですが、「人類の活動を要因として発生するマイナスな環境変化=環境問題」となります。 ここで言う「環境」には海や大地などの地球環境はもちろん、宇宙も含まれるケースもあります。
環境問題について大きく問題視され始めたのは、1970年代頃。著しく工業化及び都市化が進み始めたこの頃になります。
急激な経済成長と引き換えに公害による環境破壊が進行し、各国の政府が危機感を抱き始めたことをきっかけに、国連によるストックホルム会議や地球サミットなどの環境問題について議論する場が設けられるようになりました。
そして今日に至るまで、「環境問題の解決」は世界レベルの重要課題であり続けています。
世界中で起こっている様々な環境問題
地球温暖化
地球温暖化とは温室効果ガスの排出により、地球の平均気温が長期的に上昇することであります。 温暖化は気候変動で起きる主な現象の一つであり、自然サイクルの自然変動と、人為起源によるものがあるとされており、過去100年間で、地球の気温は0.6℃上がったといわれている。
これは人為起源による温度上昇とされており、今のまま何もせずにほうっておくと、2100年には、地球の平均気温が1.4~5.8℃も上がると予想されている。
20世紀の産業革命以降、先進各国がより利便性の高い社会を実現すべく大量の化石燃料を経済活動に投じた結果、必要以上の温室効果ガスが排出され、数々の気候変動や異常気象を招くこととなりました。
他にも地球温暖化の影響で南極の氷が溶け、住処を失った南極生物たちの命が脅かされるなどの事態が発生しています。
数ある環境問題の中で最も広範囲に及び、かつ最も深刻なものは、地球温暖化だと言っても過言ではないでしょう。
海洋汚染
地球温暖化に次いで世界的に深刻化している環境問題の1つでありますが、身近な問題と感じないですが、日本の食文化にも大きく関係のある問題と言えます。
海洋汚染とは、工場などからの化学物質の排出、ごみ、生活排水などの物質が海域を汚染し、巡り巡って海洋生物たちの生態系のバランスを脅かす現象のことを指します。
近年、海洋汚染において最も問題視されているのが「マイクロプラスチック」の問題があります。
マイクロプラスチックとは主にペットボトルのふた、ストロー、ビニール袋だと言われており、これらが目に見えない細かさに砕けたものを指します。
衰弱死した海洋生物の胃の中からこれらのごみが出てきた…といったショッキングなニュースは、残念ながら少なくありません。
環境省によると、もしこのまま海洋汚染に対して何の対策も取らなかった場合、2050年には海洋生物よりもゴミの方が多くなっている可能性が高いということが分かっています。
水質汚染
海以外の河川、湖、池、地下水などに生活排水やゴミなどが流出し有害な影響が生じている場合は、総じて水質汚染と言います。
日本での水質汚染の原因の70%は生活排水にあることが分かっており、中でも台所から流れ出る醤油などの調味料、食用油、米のとぎ汁などによる影響が大きいとされています。
大気汚染
大気汚染とは、車の排気ガスや工場から排出される煙などの有害物質によって空気が汚れてしまう現象のことです。
有害物質が空気中に流出すると地球環境を壊すだけでなく、人体に多大な悪影響を及ぼすことがあります。
特に高度経済成長期の真っ只中にあり、次々と工場が建設されていた1970年代には、空気中に流出した有害物質と太陽光に含まれる紫外線とが化学反応を起こして発生する「光化学スモッグ」が頻繁に発生していました。
これにより、当時は多くの人々が目の痛みや呼吸困難などの体調不良を訴えたと言われています。
近年では光化学スモッグが発生することは滅多に無くなりましたが、代わりに度々問題となっているのが「PM2.5」です。PM2.5とは直径2.5マイクロメートルの小さな粒子状物質のことを指し、人がこれを吸い込んでしまった場合は、肺や気管系の疾患を引き起こすおそれがあると言われています。
PM2.5はここ10年の間に急速な経済成長を遂げた中国で広域に渡って発生しており、近隣国である日本も度々その影響を受けています。
森林破壊
土地開発や木材需要が主な原因になっており、焼失、砂漠化などが原因で、森林が劣化及び縮小してしまうことを森林破壊と言います。
国連によると、現在世界では1週間ごとに東京都とほぼ同じ面積の森林が失われているということが分かっています。
森林破壊によって引き起こされることのまず一つに、「野生動物の減少あるいは絶滅」が挙げられます。森林の中では多くの希少な生物が絶妙なバランスの中で共生しているため、森林破壊が進むことによりもし一種でも生物が絶滅すれば、芋づる式に他の種も絶滅してしまうおそれがあります。
そしてもう一つは、「気候変動への影響」です。
森林を構成する樹木には、光合成する過程で空気中の二酸化炭素を取り込み、蓄えるという性質があります。
つまり、森林には地球温暖化の進行を食い止める力があるということです。
それにも関わらず伐採や焼失により森林が失われてしまうと、空気中の二酸化炭素が吸収されないだけではなく、樹木内部の二酸化炭素が大気中に放たれ、結果的には地球温暖化を進行させることに繋がってしまいます。
環境問題解決のため、今私たちに出来ること
今回は世界で主に問題となっている5つの環境問題をご紹介いたしましたが、環境問題を解決するためにまず私たちにできることは「知ること」です。
世界中で起きている事実を知り、しっかり受け止めた上で、「今の自分には何ができるだろう」と考えることが、何よりも大切だと言えるでしょう。
その上で「居ても立っても居られない!地球環境のために今すぐ何かしたい!」という場合は、まずは日常生活の中の何気ない自分の行動に気を留めてみて下さい。
面倒くさがってゴミを分別せず捨てていないかなど些細なことから、大きなことに貢献できるはずです。